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「去年はやらなかった」「10月からルールが変わったらしい」「年末調整で会社がやってくれるのでは?」——ふるさと納税について、こんなモヤモヤを抱えたまま年末を迎えていないでしょうか。
東証マネ部(日本取引所グループ)の自主調査(2026年6月、全国20〜40代の会社員1,105人)では、昨年ふるさと納税をした人は53.9%、しなかった人は46.1%でした(東証マネ部)。半数近くはまだ使っていないので、今年から始めても遅くありません。
この記事では、ふるさと納税のやり方(2026年版)を、20代・30代の会社員向けに「①上限を確認する→②12月31日までに申し込む→③ワンストップ特例を翌年1月10日までに出す」の3ステップで整理しました。
控除される金額は、収入・家族構成・ほかの控除によって変わります。本文の金額や上限はすべて目安で、節税額や控除額を保証するものではありません。制度・期限は総務省・国税庁の公表情報にもとづいています※2026年10月時点。最終的な確認は、お住まいの市区町村や税務署で行ってください。
この記事の結論(3行)
- 上限は「目安」。源泉徴収票と給与明細で今年の年収を見込み、シミュレーターで確認する。
- 申し込みは12月31日まで。年末は混みやすいので余裕を持って。
- 確定申告をしない会社員で寄附先が5団体以内なら、ワンストップ特例を翌年1月10日までに提出する。
目次
結論:2026年のふるさと納税は「上限確認→12/31申し込み→1/10ワンストップ」

3ステップ早見表
| ステップ | やること | 期限の目安 | 用意するもの |
|---|---|---|---|
| 1. 上限確認 | 年収を見込み、シミュレーターで上限の目安を確認 | 今週中 | 前年の源泉徴収票、今年の給与明細 |
| 2. 申し込み | 寄附先を選んで寄附・決済 | 12月31日(余裕を持って) | 住民票どおりの住所・氏名 |
| 3. ワンストップ申請 | 寄附した自治体ごとに申請(紙またはオンライン) | 翌年1月10日 | マイナンバー確認書類、本人確認書類 |
※2026年10月時点の総務省・国税庁の情報をもとに作成。受付方法や必着・消印の扱いは自治体ごとの案内を確認してください。
2026年10月の「新ルール」で変わったこと・変わらないこと
2026年10月1日からの指定対象期間(2026年10月1日〜2027年9月30日)に向けて、総務省は2026年9月25日に対象となる自治体を指定しました(総務省 報道資料)※2026年10月時点。今回の見直しは主に自治体側のルールです。
| 区分 | 内容 |
|---|---|
| 変わった(自治体側) | 寄附金のうち自治体が活用できる額の割合を、段階的に60%以上へ(2026年指定52.5%→2027年55%→2028年57.5%→2029年60%) |
| 変わらない(寄附者側) | 自己負担2,000円の考え方、控除額の計算式、ワンストップ特例の条件 |
| 別のタイミングの変更 | 2027年の寄附分から、住民税の特例控除額に193万円の上限(給与収入1億円相当) |
出典:総務省「ふるさと納税に関する現況調査結果(令和8年度実施)」、総務省「地方税法等の一部を改正する法律の概要」※2026年10月時点。193万円の上限は高所得の人向けで、一般的な20代・30代の会社員の上限計算にはほとんど関係しません。
つまり、10月以降に寄附しても控除の仕組みは同じです。ただし、返礼品の顔ぶれが変わっている可能性はあるので、申し込む直前に自治体の最新情報を確認しましょう。
「年末調整でやってもらえる」は誤解
ふるさと納税の控除を受ける方法は、確定申告かワンストップ特例のどちらかです(国税庁 タックスアンサーNo.1155)。会社の年末調整では手続きできません。詳しくは後半の「年末調整・確定申告との関係」で説明します。
今週やること:前年の源泉徴収票がどこにあるか確認する(紙・社内システムのどちらか)。
ふるさと納税とは?20代・30代会社員が「やらない理由」を解消する

仕組みは「選んだ自治体への寄附」+「2,000円を除いて控除」
総務省によると、ふるさと納税をすると、寄附額のうち2,000円を超える部分について、一定の上限まで所得税と住民税から控除されます(総務省「税金の控除について」)。所得税分はその年の所得税から、住民税分は翌年度の住民税から差し引かれます。
「税金が安くなる」というより、本来払う税金の一部を、選んだ自治体への寄附に振り替えるイメージです。上限を超えた分は控除されず、そのまま自己負担になります。
ワンストップ特例を使った場合は所得税からの控除はなく、その分も含めた全額が翌年度の住民税から控除されます(総務省)。
どれくらいの人が使っている?
総務省の現況調査(令和8年度実施)では、2025年度の受入額は約1兆3,314億円、件数は約5,963万件でした。2025年中の寄附について住民税の控除を受けた人は約1,151万人です(総務省 現況調査)。
「Pontaリサーチ」調べ(ロイヤリティ マーケティング、2026年8月、20〜50代780人)では、10月からの新基準を「内容まで詳しく知っている」人は全体で11.8%でしたが、男性20代は28.4%、男性30代は22.0%と、若い男性ほど高い結果でした(ロイヤリティ マーケティング)。
無理にやらなくていいケース
- 住民税(所得割)がほとんどかからない年収の人:控除しきれず、2,000円を超える負担になることがある
- 住宅ローン控除で住民税から大きく差し引かれている人:上限が目安より小さくなることがある
- 年内に退職・転職・長期休職があり、年収が読めない人:少額にとどめるか、年収が固まってから判断
今週やること:上の3つに当てはまらないか確認する。当てはまる人は市区町村に相談してから。
ステップ1:源泉徴収票で「今年の上限」を確認する


源泉徴収票のどこを見る?
見るのは「支払金額」(年収)、「所得控除の額の合計額」、配偶者・扶養の欄です。2026年分の源泉徴収票が出るのは年末〜翌年1月なので、10〜12月の時点では前年の源泉徴収票+今年の給与明細(累計)+冬の賞与の見込みで今年の年収を見積もります。
昇給・残業の増減・転職があった人は、前年の数字をそのまま使わないようにしましょう。
上限はシミュレーターで「目安」を出す
上限の計算式は総務省のページで公開されています(総務省「税金の控除について」)。ただし式は複雑なので、源泉徴収票の数字を入力できるシミュレーターで目安を出し、最終的な計算はお住まいの市区町村(寄附した翌年の1月1日時点の住所地)に確認するのが確実です。
上限がずれやすい5つの要因
- 冬の賞与が見込みより少ない・業績で変わる
- 転職・入社した年で、年収が12か月分そろっていない
- 住宅ローン控除を受けている(購入1年目は確定申告が必要)
- 医療費控除・副業所得などで確定申告をする
- 結婚などで配偶者控除・扶養の状況が変わった
上限ぎりぎりではなく、余裕を持った金額で止めるのが安全です。
今週やること:今年の給与明細の累計額と、冬の賞与の見込みをメモする。
ふるさと納税の上限確認・管理に使える無料ツール
民間サイトのランキングではなく、公的なツールと汎用ツールだけを選びました。
1. 総務省 ふるさと納税ポータル「税金の控除について」
控除額の計算式、ワンストップ特例の条件、オンライン申請の注意点を一次情報で確認できます。

画像:総務省公式サイトより
2. 国税庁「確定申告書等作成コーナー」
医療費控除や6団体以上への寄附などで確定申告をする人向け。画面の案内に沿って申告書を作り、e-Taxで提出できます。

画像:国税庁公式サイトより
3. Google スプレッドシート(寄附管理表)
「自治体名・金額・決済日・ワンストップ申請日・書類の到着確認」を1行ずつ記録するだけで、5団体の数え漏れや申請忘れを防げます。Googleアカウントがあれば無料で使えます。

画像:Google スプレッドシート公式サイトより
ステップ2:実用品(米・日用品)を選び、12/31までに申し込む


データで見る「選ばれている返礼品」
「Pontaリサーチ」調べ(2026年8月、20〜50代780人)では、寄附先選びで重視するのは「返礼品の内容・魅力」が78.8%で最多でした。今年申し込んだ・申し込みたい返礼品は「肉」46.5%、「魚介・海産物」40.9%、「米」30.8%の順です。米を選んだ人(n=247)の理由は「日常的に消費するため」70.0%、「家計の節約につながるため」53.3%でした(ロイヤリティ マーケティング)。
一人暮らし・共働きに向く実用品の選び方
| 返礼品の例 | 向いている人 | 先に確認すること |
|---|---|---|
| 米(定期便・無洗米) | 自炊する人 | 保管場所、配送月 |
| 日用品(紙類・洗剤) | 買い置きしたい人 | 収納スペース、受け取り日 |
| 冷凍品 | 冷凍庫に余裕がある人 | 冷凍庫の空き、日時指定の可否 |
返礼品は「寄附へのお礼」で、買い物ではありません。配送が年明け以降になる品もあるので、量・時期・受け取り方法を申し込み前に確認しましょう。
10月の新基準で気をつけること
地場産品の基準が厳しくなったため、以前あった返礼品が終了・変更されている場合があります。過去の履歴やブックマークからではなく、申し込む直前に自治体の最新ページで確認してください。対象になるのは総務大臣の指定を受けた自治体への寄附だけです(総務省)※2026年10月時点。
「使い道」で選ぶ方法もあります。総務省の現況調査では、寄附の使い道を選べる自治体は1,749団体(98.2%)、クラウドファンディング型を実施する自治体は516団体(29.0%)でした(総務省 現況調査)。
12/31の「年内」に間に合わせるコツ
- その年の控除の対象になるのは、その年の12月31日までの寄附です。決済方法によって寄附日の扱いが違うことがあるので、申込ページの案内を確認しましょう。
- 年末は申し込みが集中しやすいので、余裕を持って12月中に終えるのがおすすめです。
- ワンストップ特例を使うなら、寄附先は5団体以内に。
- 住所は住民票どおりに入力し、氏名はマイナンバーカードと同じ表記にします。
返礼品に税金はかかる?
国税庁の質疑応答事例では、返礼品の経済的利益は一時所得にあたるとされています。一時所得には年50万円の特別控除があり、その年にほかの一時所得がなければ課税関係は生じないという事例が示されています(国税庁 質疑応答事例)。懸賞金などほかの一時所得がある人は、合計で判断してください。
今週やること:寄附先の候補を5つ以内に絞り、スプレッドシートに書き出す。
ステップ3:ワンストップ特例は翌年1月10日までに提出


使えるのはこんな人
確定申告をする必要がない給与所得者などで、その年の寄附先が5団体以内の人です(総務省・国税庁)。医療費控除や住宅ローン控除の1年目などで確定申告をする人は使えません。
申請のやり方:紙とオンライン
- 紙:寄附した自治体ごとに申請書を出します。マイナンバーと本人確認の書類の写しを添付します。
- オンライン:2022年中の寄附から、一部の自治体でマイナンバーカードを使ったオンライン申請ができます。対応状況は寄附先の自治体に確認してください(総務省)。
寄附したら、その日のうちに申請まで終わらせるのがいちばん確実です。
期限は翌年1月10日:2027年1月10日は日曜日
2026年中の寄附分は、2027年1月10日が提出期限です。2027年1月10日は日曜日で、年末年始の郵便事情とも重なります。必着か消印有効かなどの扱いは自治体の案内を確認しましょう。申請後に引っ越しや結婚で住所・氏名が変わった場合も、寄附した翌年の1月10日までに変更届出書を出します(総務省「制度改正について」)※2026年10月時点。
ワンストップ特例が無効になるケース
確定申告をすると、ワンストップ特例の申請は無効になります。その場合は、ワンストップを申請した分も含めて、すべての寄附を確定申告に入れます。6団体以上に寄附した場合も確定申告が必要です。誤って寄附金控除を入れずに確定申告した場合は、更正の請求で控除を受けられることがあります(国税庁 No.1155)。
控除されたかの確認方法
翌年の5〜6月ごろに勤務先経由で届く「住民税の決定通知書」で、寄附金税額控除の欄を確認します。
今週やること:寄附した日にワンストップ申請を済ませ、スプレッドシートに申請日を記録する。
年末調整・確定申告とふるさと納税の関係

年末調整ではふるさと納税は手続きできない
| 手続き | ふるさと納税の扱い |
|---|---|
| 年末調整(会社) | 扱えない |
| 確定申告(自分) | 寄附金控除として申告できる |
| ワンストップ特例 | 確定申告をしない人が、自治体に申請する |
確定申告をする場合の流れ
国税庁の「確定申告書等作成コーナー」で申告書を作り、e-Taxで提出できます。国税庁は、確定申告書第二表の「住民税に関する事項」にふるさと納税の金額を記載するよう案内しています(国税庁 No.1155)。申告期限は原則として寄附した翌年の3月15日です。
ワンストップ申請済みなのに確定申告することになったら
医療費控除などで確定申告をする場合は、ワンストップを申請した分も含めて申告すれば大丈夫です。
今週やること:今年、確定申告をする予定があるか(医療費・副業・住宅ローン1年目)を確認する。

ふるさと納税のよくある質問(20代・30代版)
Q. 上限を超えて寄附したらどうなる?
超えた分は控除されず、自己負担になります。違法ではありませんが、2,000円を超える負担が出ます。
Q. 冬のボーナスが減りそう。上限はどうなる?
年収が下がれば上限も下がります。年末に近い時期に年収の見込みを更新してから、追加の寄附を判断しましょう。
Q. 10月以降に寄附すると不利?
控除の仕組みは同じです。変わったのは主に自治体側の基準で、返礼品の顔ぶれが変わっている可能性があります(2026年10月時点)。
Q. 返礼品が年明けに届いても大丈夫?
控除の年は寄附した日で決まり、返礼品が届いた日とは関係ありません。
Q. 住民税が本当に減ったか分からない
翌年5〜6月ごろに届く住民税の決定通知書で、寄附金税額控除の欄を確認してください。
まとめ:今日からの年内チェックリスト

年内チェックリスト
- 今週:前年の源泉徴収票と今年の給与明細を用意し、シミュレーターで上限の目安を確認
- 11月〜12月:寄附先を5団体以内に絞り、実用品を中心に申し込み
- 寄附した当日:ワンストップ特例を申請(オンライン対応ならその場で)
- 2027年1月10日(日)まで:申請書・変更届が届いているか確認
- 2027年5〜6月:住民税の決定通知書で控除を確認
控除額は人によって違います。迷ったら、お住まいの市区町村や税務署に確認しましょう。お金の土台づくりは新NISAで無理をしない資産形成や6か月で家計を安定させる方法もあわせてどうぞ。