転職は11月が狙い目?冬ボーナス後に辞める逆算スケジュール|1〜2月入社

当ページのリンクには広告が含まれている場合があります。

「ボーナスをもらってから考えよう」と思っているうちに年が明け、1月に一斉に動き出す人たちと同じタイミングになってしまう――毎年よくある流れです。実は、転職活動を始める日と、退職を申し出る日は別々に決められます。活動は11月から、退職の申し出は賞与の支給日の後、という順番にすれば、冬ボーナスを受け取りながら一歩早く動けます。

この記事では、doda・マイナビの調査データをもとに、ボーナスを失わないための3つの確認事項、1〜2月入社から逆算するスケジュール、無料で使えるツールをまとめました。なお、結果は個人の状況・会社の規程・業界によって異なります。

この記事の要点

  • dodaのデータでは、2025年11月は転職希望者数が前月比7.0%減、求人数は0.4%増。年末は「求人が減る」より「応募する人が減る」傾向がありました。
  • 冬ボーナスを受け取りたいなら、就業規則・賃金規程で「支給日在籍要件」と「退職の申し出期限」を確認し、退職日を支給日より後に置きます。
  • 11月に応募を始めた場合、申し出期限が1〜2か月の会社なら入社は1〜2月以降が目安です(会社・業界・選考状況で前後します)。

目次

11月が「競合空白期」と言われる理由——データで見る年末の転職市場

2025年11月・12月のdoda転職求人倍率と転職希望者数の推移を示すグラフ

求人数は減らず、転職希望者が減る

doda「転職求人倍率レポート」によると、2025年11月の転職求人倍率は2.70倍(前月差+0.20ポイント)。求人数は前月比+0.4%だった一方、転職希望者数は前月比−7.0%でした。12月も2.96倍(前月差+0.26ポイント)、求人数+2.6%、転職希望者数−6.4%と同じ傾向です。

「ライバルがいない」わけではありません。言えるのは「相対的に応募者が少なくなる傾向があった」ということです。

「転職求人倍率」の読み方と注意点

doda転職求人倍率は、dodaの会員登録者(転職希望者)1名に対して中途採用の求人が何件あるかを示す、dodaの独自指標です。厚生労働省「一般職業紹介状況」の有効求人倍率(ハローワーク経由)とは算出方法も対象も違うので、混同しないようにしましょう。また業種・職種で差が大きいため、自分の職種の数字を確認するのがおすすめです。

2026年の最新値と、今年の11月をどう見るか

最新の2026年9月は2.89倍(前月差+0.03ポイント、前年同月差+0.46ポイント)。求人数は前月比+0.3%、転職希望者数は前月比−0.7%でした。2026年11月分は例年どおりなら12月中旬〜下旬に発表されます。「今年も同じになる」とは言えませんが、過去2年の11〜12月は同じ傾向でした。

対象月 転職求人倍率 前月差 求人数(前月比) 転職希望者数(前月比)
2025年11月 2.70倍 +0.20pt +0.4% −7.0%
2025年12月 2.96倍 +0.26pt +2.6% −6.4%
2026年9月(最新) 2.89倍 +0.03pt +0.3% −0.7%
2026年11月 12月発表後に追記 — — —

出典:doda「転職求人倍率レポート」(各月版)。dodaの登録者データによる独自指標で、厚生労働省の有効求人倍率とは別物です。

「ボーナスをもらってから転職」は半数超——20〜30代男性の動き

冬のボーナス明細を見ながらスマートフォンで求人を確認する20代の会社員男性

冬ボーナス支給後に転職予定は51.4%、20代は62.0%

マイナビ「2025年冬ボーナスと転職に関する調査」(2025年11月、転職活動中または予定の20〜50代正社員1,325人)では、51.4%が「今年の冬の賞与支給後に転職する予定」と回答。年代別では20代が62.0%で最多でした。一方で43.6%が「賞与額が高ければ転職をやめる可能性がある」と答え、33.6%は実際に思いとどまった経験があります。

12月の支給後にまとめて動く人が多いなら、1月以降は応募者が戻りやすいと考えられます。11月から準備を進めておけば、その前に動ける可能性があります。

30代・40代男性の転職率は上昇傾向

マイナビ「転職動向調査2026年版(2025年実績)」によると、2025年の正社員の転職率は7.6%で、前年(7.2%)から上昇。20代男性は12.7%と最も高い一方で前年比−0.6ポイント、30代男性は+1.2ポイント、40代男性は+0.9ポイントでした。30代の転職は珍しい選択ではなくなりつつあります。

年末年始は「辞めたい」が膨らむ時期

マイナビ「年末年始休暇と転職に関する調査」(2025年12月)では、正社員の30.8%が年末年始休暇を通じて「辞めたい」と思ったことがあると回答。企業の中途採用担当者が「退職者が最も多かった長期休暇」として挙げたのも年末年始休暇(23.4%)が最多でした。休暇明けの1月に動く人が増えやすいからこそ、11〜12月に準備しておく意味があります。

台湾でも同じ構図——「年終獎金」を受け取ってからの転職

台湾では年末ボーナス(年終獎金)が旧正月前に支給されることが多く、旧正月明けが転職の山になりやすいとされます(東森財經新聞、2025年12月)。1111人力銀行の会員調査(求職会員1,652人、2026年)では約9割が旧正月後の転職を考え、53.5%がすでに履歴書を送っていました。「ボーナス前に活動、支給後に退職」は日本だけの発想ではありません。

項目 日本 台湾
ボーナスの時期 冬の賞与(12月支給が一般的・会社により異なる) 年終獎金(旧正月前の支給が多い)
転職の山 賞与支給後〜年明け、1〜3月 旧正月明け(年後轉職)
データ例 冬賞与支給後に転職予定51.4%(マイナビ・2025年) 約9割が年後転職を検討(1111人力銀行・会員調査)
共通する考え方 先に選考を進め、入社日を支給後に調整 先に面接し、旧正月後の入社を相談

1111人力銀行の調査は求職会員を対象にした会員調査で、無作為抽出ではありません。

ボーナスを失わないために確認する3つのこと

就業規則と賞与規程の冊子をめくり、チェックリストに印をつける男性の手元

①支給日在籍要件——賞与規程の文言を読む

多くの会社は「賞与支給日に在籍している者に支給する」と定めています。退職日が支給日より前だと支給されないケースが多いので要注意です。賞与の定めがある会社は、その内容を就業規則に記載する必要があります(労働基準法第89条)。確認するのは、支給日(固定日か「12月上旬」などの幅か)、在籍要件の有無、算定対象期間、退職予定者の扱いの4点です。支給の有無や金額は規程と業績で変わります。

②「算定期間」と「支給日」は別物

冬賞与の算定対象期間(例:上期の勤務実績)と支給日は、別々に定められていることが多いです。算定期間を勤め上げても、支給日に在籍していなければ支給しないという規程もあります。一般的な安全策は、入金を確認してから退職を申し出ること。ただし規程の文言が最優先です。

③退職の申し出期限——民法と就業規則の関係

期間の定めのない雇用(正社員など)は、民法第627条第1項により申し入れから2週間で終了します。ただし就業規則で「1〜2か月前までに申し出る」と定める会社は多く、引き継ぎや円満退職を考えると規則に沿って話し合うのが現実的です。有期契約の場合は扱いが異なるので契約書を確認しましょう。年末年始休業と有給休暇の残日数も退職日の計算に入れます。迷ったら、労働条件相談ほっとライン(無料・匿名可)や都道府県労働局の総合労働相談コーナーに相談できます。

確認項目 どこで見るか 見るポイント 分からないときは
賞与の支給日 賃金規程・賞与規程・過去の給与明細 固定日か幅のある表記か 人事に支給予定日だけ確認
支給日在籍要件 就業規則・賞与規程 「支給日に在籍する者」の文言 条文を読み、迷えば公的窓口へ
算定対象期間 賞与規程・評価制度の資料 何月〜何月の実績が対象か 評価面談の時期から推測しない
退職の申し出期限 就業規則の退職条項 何日・何か月前か、書面か口頭か 民法の原則と規則の両方を把握
有給休暇の残日数 勤怠システム・給与明細 消化に何日必要か 最終出社日と退職日を分ける
年末年始休業 会社カレンダー 休業期間と人事の稼働日 手続きが止まる日を除いて逆算

1〜2月入社から逆算する転職スケジュール

冬ボーナス支給後に退職し2月入社する転職スケジュール例のカレンダー図解

基本の考え方:「活動開始日」と「退職日」を切り離す

自己分析・書類・応募・面接は11月から始め、退職の申し出は賞与支給日の後にします。内定が支給日より前に出ても、入社日の調整で対応できる場合が多いですが、企業の事情で調整できないこともあります。

パターン別:1月入社/2月入社/3月以降

  • 1月入社:申し出期限が1か月以内で、12月上旬までに内定・入社日の合意ができる場合に限られます。年末年始をはさむため日程はタイトです。
  • 2月入社:申し出期限が1か月の会社なら現実的な目安。11月応募→12月内定→支給後に申し出→1月末退職→2月1日入社。
  • 3月以降入社:申し出期限が2か月の会社、または選考が長めの管理職・専門職。

内定先との入社日調整の伝え方

内定の連絡を受けた段階で「現職の規程上、退職の申し出は○月○日以降になるため、入社可能日は○月○日です」と根拠を添えて伝えます。Harvard Business Reviewの「15 Rules for Negotiating a Job Offer」(Deepak Malhotra)も、相手側の制約を理解すること、給与だけでなく入社日などを含めたオファー全体で考えることを勧めています。理由を「ボーナスを受け取りたいので」と伝えるか「引き継ぎのため」と伝えるかは状況次第ですが、嘘はつかないこと。入社日が合わずに見送りになる可能性もゼロではありません。

「ボーナスを待つ価値」の簡易計算

考え方の一例です:待つ価値 ≒ 冬賞与の手取り見込み −(転職後の月収 − 現在の月収)× 入社が遅れる月数。たとえば賞与の手取り見込みが「A円」、月収差が「B円」、遅れが「C か月」なら、A − B×C がプラスなら待つ意味がある、という目安になります。転職先の初年度賞与は在籍期間が短く少額または対象外になることもあるので、比較に含めましょう。

時期 やること ポイント
11月上旬 就業規則・賞与規程の確認/自己分析/職務経歴書 支給日・在籍要件・申し出期限を先に把握
11月中旬〜下旬 応募開始/書類選考/一次面接 年末に向けて面接日程を早めに押さえる
12月上旬〜中旬 最終面接/内定/入社日の合意 入社可能日を根拠とともに伝える
賞与支給日の後 上司に退職の意思を伝える/退職日確定 入金を確認してから
12月下旬〜1月上旬 年末年始休業 人事手続きが止まる期間を計算に入れる
1月中旬〜下旬 引き継ぎ/有給休暇の消化 最終出社日と退職日を分ける
1月31日 退職 離職票・源泉徴収票の受け取りを確認
2月1日 入社 社会保険・年金の切り替え

例:申し出期限1か月・2月1日入社の場合。支給日・申し出期限・選考期間は会社ごとに異なります。

11月に転職活動を始めるメリットと注意点

夜の自宅デスクでノートPCを開き、職務経歴書を書き進める30代男性

メリット

  • 転職希望者が減る傾向があり、同じ求人への応募者が比較的少ない可能性がある
  • 来期の体制づくりや欠員補充で、年末も求人を出し続ける企業がある
  • 賞与支給前に選考を進めておけば、支給後すぐに退職の話を進められる

注意点

  • 年末年始をまたぐと書類結果や面接日程の連絡が止まりやすい。選考期間は長めに見積もる
  • 業界によっては12月が繁忙期で、採用担当者が動きにくい
  • 「年内に決めたい」という焦りで条件に合わない求人を選ばない
  • 在職中の活動に社内のPCやメールは使わない
観点 メリット 注意点 対策
競争環境 転職希望者が減る傾向 業種・職種で差が大きい 自分の職種の倍率を確認
選考スピード 年内に面接を進めやすい 年末年始で連絡が止まる 12月中旬までに最終面接を目標に
ボーナス 支給前に選考を進められる 支給前の申し出は不利になる可能性 申し出は支給日の後
気持ち 休暇中に準備・振り返りができる 焦りによる妥協 譲れない条件を3つに絞る

無料で使える「転職タイミング設計」ツール

スマートフォンとノートPCで無料の転職準備ツールを使い分けるイメージ

どれも無料で使えます。診断の結果は目安で、内定や年収を約束するものではありません。

job tag(厚生労働省)(無料)

厚生労働省の職業情報提供サイトです。さまざまな職業の仕事内容・必要なスキル・賃金などを調べられ、職業興味検査や価値観検査などの自己診断ツールも無料で使えます。11月上旬の自己分析で「今の職種以外に活かせる経験」を洗い出すのに向いています。

job tag(厚生労働省)の公式サイト画面

画像:job tag(厚生労働省)公式サイトより

[無料]job tag(厚生労働省)(公式)

労働条件相談ほっとライン(無料・通話無料)

厚生労働省の委託事業で、電話は0120-811-610。平日17時〜22時、土日・祝日9時〜21時(12月29日〜1月3日を除く)に、無料・匿名で相談できます。申し出期限が極端に長い、退職を認めてもらえないなど、判断に迷うときに。受付時間は利用前に公式サイトで確認してください。

労働条件相談ほっとラインの公式サイト画面

画像:労働条件相談ほっとライン公式サイトより

[無料・通話無料]労働条件相談ほっとライン(公式)

Googleカレンダー(無料)

賞与支給日・申し出期限・年末年始休業・有給残日数を入れて、入社日から逆算する予定表を作れます。リマインダーで「支給日の入金確認」「申し出日」を通知しておくと安心です。

Googleカレンダーの公式サイト画面

画像:Googleカレンダー公式サイトより

[無料]Googleカレンダー(公式)

Googleスプレッドシート(無料)

前述の「ボーナスを待つ価値」の計算式を入れておけば、内定先の提示額が出たときにすぐ比較できます。スマホアプリでも編集できます。

Googleスプレッドシートの公式サイト画面

画像:Googleスプレッドシート公式サイトより

[無料]Googleスプレッドシート(公式)

ツール 運営 費用 主な用途 使う時期
job tag 厚生労働省 無料 自己診断・職業情報 11月上旬
労働条件相談ほっとライン 厚生労働省委託事業 無料(通話無料) 退職・労働条件の相談 退職の申し出前後
Googleカレンダー Google 無料 逆算スケジュール 11月上旬〜退職まで
Googleスプレッドシート Google 無料 待つ価値の計算 内定時

20代・30代でどう違う?タイプ別の動き方

カフェで向かい合いキャリアについて話す20代と30代の男性

20代:選択肢が広い分、「待つかどうか」を数字で決める

冬賞与支給後に転職予定は20代で62.0%と最多(マイナビ)。同じ時期に動く同世代が多い前提で、賞与額と早く入社した場合の給与差を前述の計算で比べましょう。若手向けの求人は時期を問わず出やすいものの、職種によって差があります。

30代:選考期間を長めに見て、2月以降入社を基本線に

30代男性の転職率は前年比+1.2ポイント(マイナビ)。管理職・専門職の求人は面接回数が多いことがあるため、11月開始でも入社は2〜3月を目安にし、引き継ぎ期間を十分に取りましょう。家族や住まいの事情がある場合は、勤務地・勤務形態もオファー全体で確認します。

よくある質問(FAQ)

転職とボーナスに関する疑問を表すQ&Aの吹き出しとカレンダーのイラスト

Q. 11月に転職活動を始めるのは遅いですか?

A. 遅いとは限りません。dodaのデータでは、2024年・2025年とも11月は転職求人倍率が上昇し、2025年11月は転職希望者が前月比7.0%減りました。ただし業種・職種によって状況は異なります。

Q. ボーナスをもらってから辞めるのは失礼ですか?

A. 支給条件を満たして受け取ること自体に問題はありません。引き継ぎを丁寧に行い、就業規則に沿った時期に退職を申し出ることが円満退職につながります。

Q. 内定が出たら、ボーナス支給日まで入社を待ってもらえますか?

A. 待ってもらえる場合もありますが、企業の事情によります。内定時に入社可能日を根拠とともに伝え、早めに相談しましょう。

Q. 退職は何か月前に伝えればいいですか?

A. 民法上は期間の定めのない雇用なら申し入れから2週間で終了します。一方、就業規則で1〜2か月前と定める会社が多く、円満に進めるなら規則に沿って話し合うのが現実的です。

Q. ボーナス支給日前に退職を伝えると減額されますか?

A. 会社の規程によります。支給日在籍要件や退職予定者の扱いを定めている場合があるため、就業規則・賞与規程を確認し、申し出は支給日の後にするのが一般的な安全策です。

Q. 在職中の転職活動を会社に知られずに進められますか?

A. 社内のPCやメールを使わない、面接は休暇や業務時間外に調整するなどの配慮で、知られにくくすることはできます。SNSでの発信にも注意しましょう。

Q. 1月入社と4月入社、どちらがいいですか?

A. 一概には言えません。1〜2月入社は欠員補充などで、4月入社は新年度の体制づくりで募集が出やすい傾向があります。自分の退職可能日と希望職種の求人状況で判断しましょう。

まとめ

冬の朝、新しい職場へ向かって歩き出すスーツ姿の30代男性

  • 11〜12月は「求人が減る時期」ではなく「転職希望者が減りやすい時期」。2025年11月は求人数が前月比0.4%増、希望者は7.0%減でした(doda)。
  • 転職活動を始める日と、退職を申し出る日は別に決められる。
  • ボーナスを受け取りたいなら、支給日在籍要件・算定期間・申し出期限の3点を就業規則で確認。
  • 11月に応募を始めた場合、入社は1〜2月以降が目安。申し出期限や選考期間で前後します。
  • 無料ツールで、自分の日付を入れた逆算スケジュールを作りましょう。

時期の良し悪しよりも、自分の会社の規程を知り、日付を逆算できているかどうかが、納得できる転職の土台になります。

あわせて読みたい:AI面接時代の職務経歴書と面接準備/冬ボーナスの使い道プラン

参考資料

関連記事