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「フルリモート可」と書かれた求人に応募したのに、面接で「最初の半年は出社です」「チームによっては週2回来てもらいます」と言われた。こんな経験をした人は少なくありません。
求人情報メディアのNoTrainが「フルリモート」と書かれた求人13,153件を調べたところ、3,243件(33.3%)は本文に何らかの出社条件が書かれていました(NoTrain)。つまり、約3件に1件は「完全な在宅」ではないということです。
この記事では、フルリモートをめぐる最新データ、求人が多い探し先、「出社あり」を見抜く4つの表現、面接で聞く5つの質問、そして1週間でリモート向きのプロフィールを作る方法をまとめました。
この記事でわかること
- 日本と海外のフルリモートの最新データ
- フルリモート求人が多い職種と探し先
- 求人票で「出社あり」を見抜く4つの表現
- 面接で確認したい5つの質問と聞き方
- 1週間でリモート向きプロフィールを作る方法
目次
データで見るフルリモートの今:減っているのに、希望は8割

日本:実施率は21.4%、「原則出社」は2年連続で増加
パーソル総合研究所の2026年7月の調査では、正社員のテレワーク実施率は21.4%で前年同期から1.1ポイント減りました。会社から「原則出社」を指示される人は2年連続で増えています。一方で、テレワークをしている人の81.6%が今後も続けたいと答えています(パーソル総合研究所)。
同じ調査では、テレワークの困りごとの最多が「運動不足」で55.5%でした(調査詳細)。在宅で働くなら体を動かす工夫も必要です。リモートワークの運動習慣も参考にしてください。
米国:フルリモートは9%
Owl Labsが米国のフルタイム社員2,000人に聞いた2025年の調査では、フルリモートは9%、ハイブリッドは28%。柔軟な働き方がなくなったら40%が転職活動を始めると答えています(Owl Labs)。
台湾:外資の求人でも完全在宅は0.6%
台湾の求人メディアJobFrogが外資系企業の在台求人4,008件を調べたところ、在宅やハイブリッドを明記した求人は131件(3.3%)、完全在宅はわずか26件(0.6%)でした(JobFrog)。
どの国でも、フルリモートは少数派です。だからこそ、限られた求人を正しく見極めることが大切になります。
日本でも、希望する人が多い一方で、実施する会社は減っています。求人の数が限られると、「フルリモート」という言葉を目立たせて人を集めようとする求人も出てきます。言葉ではなく、条件の中身を読むことが欠かせません。
フルリモート求人が多い場所:職種と探し先

IT・Web系が中心
パーソル総合研究所の調査でも、業種別のテレワーク実施率は情報通信業が最も高くなっています。ITエンジニア向けの案件を集計したQasicaのレポート(約16.6万件)では、何らかのリモート可が6割弱、フルリモートは12.5%でした(Qasica)。
エンジニア以外でも、Webマーケティング、デザイン、カスタマーサポート、経理などの職種でリモートの求人が見られます。まずは自分の職種で「リモート」を条件に検索し、どれくらい求人があるかを確かめてみましょう。
地方在住者が求めるのは「住む場所を問わない」働き方
テレリモ総研の調査(1,004人)では、地方在住者が仕事に求める条件で「住む場所を問わず働けること」が36.6%で最多でした(マイナビニュース)。地方に住みながら都市部の仕事を探すなら、居住地の条件まで確認しましょう。
探し先は1つに絞らず、転職サイト1つ・カジュアル面談の場1つ・エージェント1つのように役割を分けて使うと効率的です。サイトの絞り込み機能でリモート条件を選んでも、最終的には求人本文を読んで確認する必要があります。絞り込みはあくまで入口と考えましょう。
| 探し先 | 向いている人 | 絞り込み | 注意点 |
|---|---|---|---|
| Green | IT・Web業界 | リモート関連の条件 | 職種ごとに条件が違う |
| Wantedly | まず話を聞きたい人 | 働き方のタグ | 募集の形式が多様 |
| 外資・海外も視野 | リモート | 地域制限を確認 | |
| TechGo | ITエンジニア | フルリモート(出社なし) | エージェント経由 |
| Midworks | フリーランスIT | リモート案件 | 業務委託の契約 |
表1:探し先マップ(2026年11月3日時点の各公式サイトの表記をもとに作成)
ITエンジニアなら無料で相談:TechGo(テックゴー)
- ITエンジニア特化の転職エージェント:エンジニアのキャリアに詳しいアドバイザーが担当
- 独自の求人提案と企業別の選考対策:働き方の条件も含めて相談できる
- 「フルリモート(出社なし)」の検索軸:公式サイトで在宅中心の求人を探せる
フリーランスのITエンジニアなら:Midworks
- 専任コンサルタントが長期でサポート:案件探しから参画後まで相談できる
- 一定の条件を満たせば報酬保障:案件が途切れた場合の制度あり(条件は公式で確認)
- 交通費・書籍・勉強会費用の支給など:経理支援クラウドの利用料負担などのサポートも
エージェントを使うときは、最初の面談で「フルリモートが絶対条件か、ハイブリッドでも可か」をはっきり伝えておきましょう。希望があいまいだと、出社のある求人も紹介されやすくなります。
「出社あり」を見抜く4つの表現

NoTrainの調査では、出社条件が書かれていた求人によく出てくる表現として、次の4つが挙がっています。
どれも「出社がある」とは書いていないのがポイントです。見つけたら、それだけで応募をやめる必要はありませんが、面接で必ず具体的な頻度を確認しましょう。
- 案件により:配属先や担当プロジェクトで出社が決まる
- 状況に応じて:会社の方針が変われば出社が増える可能性
- 応相談:交渉しだいで、標準は出社の場合も
- 必要に応じて:会議や研修のたびに出社を求められることも
出社条件のあった求人の内訳は、条件付きが84.1%、フルリモート不可と明記が9.9%、週3日以上の出社が6.0%でした(NoTrain)。
ほかに確認したい項目
- 入社後の研修期間に出社があるか
- 居住地の条件(「通勤圏内」「関東在住」など)
- 交通費の規定(実費精算か、定期代か)
- 在宅勤務手当や機器の貸与があるか
たとえば交通費が「定期代支給」となっていれば、毎日の通勤が前提になっている可能性があります。逆に「出社時は実費精算」「在宅勤務手当あり」と書かれていれば、在宅が標準だと読み取れます。求人票の本文だけでなく、福利厚生や勤務地の欄まで目を通しましょう。
| 項目 | OKの書き方 | 要確認の書き方 |
|---|---|---|
| 勤務地 | 完全在宅・出社なし | 案件により出社あり |
| 頻度 | 出社は年数回の全社会議のみ | 状況に応じて出社 |
| 居住地 | 全国どこでも可 | 通勤圏内に在住 |
| 研修 | オンラインで実施 | 入社後1か月は出社 |
表2:求人票チェックリスト
面接で聞く5つの質問

- チームの実際の出社頻度はどのくらいですか?
- 過去1年で、働き方の方針が変わったことはありますか?
- 評価は成果と勤務時間のどちらで決まりますか?
- 入社直後に出社が必要な期間はありますか?
- 居住地の制限や、入社後の転居に条件はありますか?
角が立たない聞き方
答えの中で注意したいのは、「今はほぼ在宅です」「基本的には自由です」のように、期間や頻度がはっきりしない言い方です。「直近3か月では、月に何回くらい出社がありましたか?」と数字で聞き直すと、実態がつかみやすくなります。
「家庭の事情で、長く働くために確認させてください」と前置きすると、条件ばかり気にしている印象を和らげられます。回答はメモし、内定後のオファー面談では書面(労働条件通知書など)で確認しましょう。
面接や書類の準備にAIを使う方法はAIを使った面接・職務経歴書の準備で紹介しています。転職の時期は冬のボーナス後の転職タイミングも参考にしてください。
5つすべてを1回の面接で聞く必要はありません。一次面接で1と4、最終面接やオファー面談で残りを確認するなど、段階に分けて聞くと自然です。
1週間で「リモート向きプロフィール」を作る

リモートの採用では、「離れていても成果を出せる人か」が見られます。1週間で次の準備をしておきましょう。
Day1〜2:非同期で成果を出した例を3つ
職務経歴書に、ドキュメントやチャットで仕事を進めた具体例を3つ書きます。「議事録を共有して会議を半分に減らした」「チャットで質問を整理して対応時間を短くした」など、自分の言葉で書けるものを選びましょう。
リモートの職場では、自分から状況を報告できるか、文章で要点を伝えられるかが重視されます。書いた例を読み返し、「誰が読んでも同じ意味に取れるか」を確認しておきましょう。
Day3〜4:ポートフォリオを1ページ
Notionなどで、経歴・実績・使えるツール・働き方の希望を1ページにまとめます。URLを送るだけで伝わる形にしておくと便利です。
見出しは「できること」「実績」「使えるツール」「働き方」の4つで十分です。実績には数字を1つ入れると、読む人がイメージしやすくなります。
Day5:オンライン面接の通話テスト
Google Meetなどで友人と通話テストをして、カメラの高さ、明るさ、背景、マイクの音を確認します。
カメラは目の高さ、顔の正面から光が当たる位置がおすすめです。生活感のある背景が気になる場合は、壁を背にするだけでも印象が変わります。
Day6〜7:英語は1日10分から
外資や海外のリモート求人も視野に入れるなら、英語の求人票を1日1件読むことから始めましょう。海外の求人には、地域制限や時差の条件がある場合も多いので注意が必要です。
「Remote(Japan)」「Remote(APAC)」のように、在宅でも勤務できる地域が指定されていることがあります。応募前に、この表記を必ずチェックしてください。
| 日 | やること | 所要時間 |
|---|---|---|
| Day1〜2 | 非同期で成果を出した例を3つ書く | 各30分 |
| Day3〜4 | ポートフォリオを1ページ作る | 各1時間 |
| Day5 | オンライン面接の通話テスト | 30分 |
| Day6〜7 | 英語の求人票を読む | 各10分 |
表3:1週間プラン
無料で使えるツール
1. Wantedly(無料)
無料で登録でき、気になる会社と「話を聞きに行く」形でカジュアル面談ができます。

画像:Wantedly公式サイトより
2. Green(無料)
IT・Web業界に強い転職サイトです。会員登録は無料で、アプリからも求人を探せます。

画像:Green公式サイトより
3. LinkedIn(無料)
無料で使え、求人検索で「リモート」に絞り込めます。有料のPremiumプランもあります。

画像:App Store公式サイトより
4. Notion(無料)
ポートフォリオページづくりに使えます。個人向けの無料プランがあります。

画像:Notion公式サイトより
よくある質問

未経験でもフルリモートの仕事に就ける?
正直に言うと、簡単ではありません。台湾のJobFrogの調査でも、経験不問の求人で在宅・ハイブリッドを明記していたのは1.2%でした(JobFrog)。まず今の会社でリモートでの実績を作り、経験を積んでから転職するのが現実的な道です。
フルリモートだと評価されにくい?
評価の基準は会社によって違います。面接で「評価は何で決まるか」を聞き、成果が見える形で報告する習慣をつけておくと安心です。週1回、やったことを短くまとめて共有するだけでも、離れていても仕事ぶりが伝わります。
入社後にフルリモートが廃止されたら?
会社の方針が変わる可能性はゼロではなく、ずっと続く保証はありません。入社前に労働条件通知書や就業規則で勤務場所の記載を確認し、変更があったときのルールも聞いておきましょう。
正社員とフリーランス、どちらがフルリモートを選びやすい?
ITエンジニアの案件ではフリーランスのほうがリモート案件を選べる幅が広いこともありますが、収入や保障の安定性は契約によって大きく変わります。働き方だけで決めず、契約形態・報酬・保障を並べて比べましょう。
海外企業のリモート求人に応募できる?
応募はできますが、勤務できる国や地域の制限、時差、雇用か業務委託かといった条件を必ず確認してください。
まとめ:「フルリモート」の言葉より、中身を確かめる

- 「フルリモート」求人の約3件に1件は本文に出社条件がある
- 「案件により」「状況に応じて」「応相談」「必要に応じて」に注意
- 面接では5つの質問で実態を確認し、条件は書面でも確かめる
- 1週間でリモート向きのプロフィールを準備しておく
フルリモートは、通勤時間がなくなる一方で、自分で時間を管理し、離れた相手と信頼関係を築く力が求められる働き方です。求人を見極めることと同じくらい、自分がその働き方に向いているかを考えておくことも大切です。
在宅で働ける仕事は少数派だからこそ、見極める力が武器になります。まずは気になる求人を1件開いて、4つの表現がないかチェックしてみましょう。
